社員が成長する喜びを感じられるようになりました。



 



期待をかけていた社員に裏切られました。

右腕と思って目をかけていたのに
辞められてしまったのです。

気がついたら他の社員も育っていませんでした。

言われたことしかやらない、
自分で考えて行動しない

会議をしても誰も発言せず、
私が1人で喋っている感じでした。

「あれだけ指導したのに
どうしてこんなこともわからないのか」

と私はがっかりしていました。


社員にひたすら指示を出し、
教えていました。

社員に考えさせるなんて
悠長なことをやっていたら
業績が
落ちて会社が潰れるのでは
ないかという
不安があったのです。

私は自分なりに正しいと思うことを
一生懸命やっていたのです。

だけど、私が望むようには
なっていませんでした。

 

佐藤さんを知ったのは
知人に誘われて「箱」セミナーに
参加したことがきっかけでした。

初めて佐藤さんのセミナーを
聞いた時私は

「そんなお花畑の仲良しクラブのような組織で
会社の経営は成り立たない」

と感じていました。

ただ、
セミナーで聞いた「箱」という言葉が
心に引っかかっていました。

もしかしたら私も
自分の価値観の「箱」に入っていて
社員のことをちゃんと
理解していないのかもしれない・・・

そんな漠然とした思いを抱えて
いました。

しばらくして佐藤さんから連絡を頂いて、
毎週月曜日に電話で話を聴いて
もらうようになりました。

いつも仕事の悩みを聴いてもらって
いたわけではなく、
ゴルフの話など、他愛のない
雑談の方が多かったかもしれません。

それでも
佐藤さんに話を聞いてもらって
いるうちに頭の中が整理できて、
スッキリした感じがありました。

ある時、佐藤さんから

「社長が求めているのは
自分の言うことを聞く社員ですか?
それとも自立している社員ですか?」

と聞かれました。

私が

「自立している社員です」
と答えると、

「じゃぁお手伝いできそうです」
と言って下さったので


佐藤さんに社員育成を
依頼したのです。

 

社員が成長した事例

 

仕事を任せる

 

MTSでは毎年小規模事業者持続化補助金に
応募しています。

採択されると上限50万円の補助金が
受けれます。

今までは社長が自分で
申請書を作成していました。

補助金が採択されないと
資金繰りに影響があるので
社員に任せられないと
思っていたからです。

でも、自分が申請書を書いていては
忙しいばかりだし、
社員の成長もないことに気づき、
社員に申請書の作成を
任せてみました。

任された社員は
会社の経理やいろんな部署に行って
資料を集め、

取引先にも連絡をして
アドバイスをもらい、

精度の高い申請書を
仕上げてきたのです。

補助金も見事に採択され
ました。

社員には任せられないと
思っていましたが

信じて任せると
きちんと仕事を仕上げる
ことができたのです。

これ以降、補助金の申請書は
毎回違う社員に作成してもらっています。

申請書の作成に取り組むことで
会社が何を目指して
どんな取り組みをしているか
理解することができるからです。

毎年社員が一生懸命
取り組んでくれ
5年連続で申請書が採択されています。

 

部署移動で社員の成長を促す

 

①本多さんの事例

製造部で頑張っていた本多さんは
品質保証部に異動になると辞令を受けました。

その時は

「オレ、製造部では使えないってことなのか?」

と大いに不満を感じていたのです。

でも、

製造がわかる人に品質保証を見てもらい
本多さんの視点で製造へフィードバックしてもらいたい

という社長の意図を知り
期待をかけられていることがわかると
品質保証部で品質の向上に取り組みました。

その結果
本多さんは今は技術分野でNo.1に成長。

「オレが作れないって言ったらそこで
終わるので」

と胸を張っています。

②市川さんの事例

製造経験のない女性を
製造部長へ抜擢しました。

製造部長の役割は
機械を動かすことではなく
全体をマネジメントすることです。

製造経験がなくてもマネジメント向きの
市川さんを抜擢したことで
製造部の生産性が上がりました。

また女性でも管理職になって
働き続けることができる事例を
作ったことで

他の女性社員の励みにも
なっています。

 

お客様と対等なパートナーに

 

お客様に値引きを迫られると
断りきれずについ値引きをして
しまっていた安藤さん。

佐藤から
値引きをすると会社の利益に
どれだけ影響があるのかを
計算する方法を学びました。

計算の結果、
安藤さんの表情が曇ったのです。

「社長のダメ出しの理由が
腑におちまちた」

受注額を増やすために値引きを
していたことが
自分達の価値を貶めていたことに
気づかれたのでした。

社長がお客様とどう向き合ってきたのか
理解した安藤さんは

お客様の対等なパートナーとして
堂々と価格を提示するようになりました。

値引きをしなくても
お客様から頼られる
存在になっています。

 

突然退社した中心人物の穴を残った社員でカバー

 

製造部の中心人物が
突然やめることになりました。

その人が対応していた難しい案件も
解決していないままです。

社長からそのことを
告げられた製造部に不安な空気が漂います。

そんな時、
「社長、オレらでなんとかしますから!」
と若手の清水さんが手を挙げたのです。

そしてその言葉通り、
清水さんと本多さんがわずか半年足らずで
見事に解決に導くことができました。

 

社員が経営計画を策定

 

会社の経営計画は
これまでは社長が鉛筆を舐め舐め
A4一枚で策定していました。

今では茂木さんが
経営計画書を作っています。

それを元に経営会議が開かれています。

二十数名の会社で
社員が経営計画書を作るのは
画期的なことです。

 

新社屋建設を決断

 

MTSが組織で動き出した時に
大手企業からの増産の依頼が来ました。

その依頼に応えるためには
新社屋を建設して
設備を増強しなければなりません。

とても多額の投資が必要になります。

「まさか、この歳になって
こんな決断を迫られるとは。
毎日不安で眠れなくて」

と社長は悩みました。

以前の社員が成長していない状態
でしたらすぐに断っていました。

でも、今は一緒に頑張ってくれる社員がいます。

「今は安藤、本多、茂木、市川らがいる。
1人じゃないって思える。

最後のチャレンジをしようと思う」

と新社屋の建設を
決断することができたのです。

一年後、
「社員と一緒に幸せになりたい」
という社長の想いのつまった新社屋が完成しました。

 

その結果お困りごとはどうなりましたか?

 

まず、佐藤さんに言われたのは

「社員に教えないで下さい」

ということでした。

私はこれまで
自分が教えなければ社員は何も
できないと思っていましたので

”教えない”

ということは
かなり忍耐力が必要で
ずいぶん胃が痛む思いをしました。

社員に仕事を任せ、
試行錯誤していても口を出さず
じっと信じて待つ間、

業績の数字を睨みながら
眠れない夜が幾日も
ありました。

でも、
佐藤さんが私の話を聞きながら寄り添って
下さったおかげで
この不安に耐えることができたのです。

3年くらい経ってくると
会社の雰囲気が変わってきました。

社員がどんどん自分で考えて
行動するようになってきたのです。

以前は私1人が一方的に
しゃべっていた会議も
今は社員が活発に発言しています。

会社の目標も「なぜこれをやるのか」という
目的を社員が腹落ちしているので
それに向かった行動をしてくれています。

安心して社員に仕事を
任せられるようになり
取引先からの評判も上々です。

社員が生き生きと楽しく仕事を
している様子を見るにつけ
社員が頼もしく成長したことを
嬉しく思っています。

このように社員が自立することができ、
振り返ってみると
私が今までやってきたこと、

やり方を教えたり、
仕事を社員に任せなかったことは

間違っていました。

社員ができないのではなく
社長の私が成長の機会を奪っていた
ことに気づいたのです。

今では

「下請けにはなり下がらない」

を合言葉に

大手企業の対等なパートナーとして
大手企業の年収を超えることを目指して
社員と一致団結して進む
ことができています。

社員が成長し、
バラバラだった組織がチームとして
力を発揮できるようになりました。

サポートして
下さっている佐藤さんに
感謝しています。